出産レポ最終話となります。
この記事の最後には、自分が妊娠出産を経験して感じたことをつづっています。
是非ご覧ください🥰
初めての手術
生まれてから一度も大きなけがや病気をしたことがない私は、この日が初めての手術ということになりました。
こんなに急に自分が手術というものを受ける身になるんだと全く状況を受け入れられていない中、13時にならない時間になって病室に看護師さんのお迎えがありました。
そして、記憶が定かではないのですが、おそらくベッドのまま、手術室に移動したと思います。
その移動の時に待合室にいる旦那にあったような気もしますが、あまり覚えていません😅
手術を受ける前の心境としては、ただただ怖かったというだけです。何度も言っちゃってますがずっと震えていました。
緊急帝王切開の流れ
手術室に運ばれて、あの、ドラマでよく見るでっかい照明器具が私の緊張感を更に高めさせたことは確かでした。。。
まず、麻酔科の先生が頭上に来て、麻酔の説明をしてくれました。
横向きに寝て背中を丸だしにしました(表現・・・)
帝王切開の麻酔はしばしば「脊髄麻酔」という背中の脊髄の部分から麻酔薬を注入し、下半身に麻酔をかけるという方法をおこなうそうです。
その、一発目のチクリがとっても痛かった😭😭😭!!!!
先生は、「猫の背中のポーズしててくださいね。痛いと、背中をそるような形になっちゃいがちなんですけど、そうすると上手くいかないので、必ず猫の背中のポーズで丸めてください。」
↑私はおおむね人から言われたことには素直に従うタイプなのですが、この時ばかりは反射的に背中をそらせてしまい、怒られました。(笑)
で、麻酔が効いているかどうかは、冷たい水が入った500mlのペットボトルを足の色んな箇所に宛てられます。面白いことに最初は冷たいのですが、麻酔を注入されるにしたがって、腰の方から足先に向かってだんだんと(何かがあたっているかどうか?)くらいにしか感じなくなってくるのです。
(はあ~これが局所麻酔なのか・・・なんだか不思議・・・)
と感心していると、とうとう私の下半身は全て感覚がなくなってしまいました。
すると麻酔科の先生が麻酔がすべて効いたことを主治医の先生に報告し、いよいよオペが始まるのでした。
私は麻酔が効いてからもブルブル震えていたので、とうとう先生が私に
👨⚕️「それは、緊張して震えてるの?妊娠高血圧腎症は重症の場合だと子癇発作も考えられるので」
と聞いてきたのですが、私も分からないんですよね、自分がなぜこんなに震えているのか😱(笑)
まあでも子癇発作ではないと思いますと返事をして、先生もたぶんそうだよね、ということで「メス」と言って手術を開始していました。
メスが入ったんだと思うのですが、なぜか火薬の匂いがしました。メスって単純に切るだけじゃないの?と思っていたのですが、あの匂いは何だったのか、もちろん質問する余裕なんてあるわけもなく、腰から下は青い布で隠されて見えなかったので、スルーしました。
赤ちゃんが産まれた瞬間
それからあっという間に子宮まで開腹されました。時間的には体感で5分もなかったように思います。
「おめでとうございます」
先生が赤ちゃんをお腹から出してくれて、その瞬間に赤ちゃんが産声をあげました✨
「ほんぎゃあ、ほんぎゃあ」
たしかこんな感じだったと思います。
小さく産まれたはずなのに大きな声で、でも弱弱しい声で、その声が本当に愛おしくて、抱き締めたくて、なのに自分の身体は動かなくて、本当ならお腹を痛めて産んだ達成感や感動があるんだろうなとか思ったりして、複雑な気持ちでした。
赤ちゃんの様子がどうなのか、見ることはできませんでした。
手術室からすぐにNICUに運ばれていくのですが、その際寝ている私の横で看護師さんが一旦保育器を運ぶのを止めて、「ママ、見えるかな?」と言ってくれました。必死に保育器の中を見ようとしたのですが、手術でコンタクトを外していたので、赤ちゃんぽいなにかがいるように見えただけで何もわかりませんでした。
その後、お腹を縫ってもらっていたのですが、担当してくださっていた二人の先生が、縦切りの場合お腹を縫うときは上から縫う派か下から縫う派かで雑談をしていたのも覚えています。私にとっては今回の件はとっても一大事だったのですが、ハイリスク出産を日ごろから経験しているこの病院の先生たちには、日常だったのかもしれません😅
帝王切開を終えて
手術が無事に終わり、病棟に帰ってきました。
病室のあるフロアについてベッドのままエレベーターを降りると旦那が待ってくれていました。
「お疲れさん☺」
私は少し笑って、旦那は病室には入れないのでそのままお別れして6人部屋の病室へ運ばれて行きました。
あとから聞いたら約1時間ほどの手術だったようです。出血も中程度で輸血をするほどではなかったようで、無事に赤ちゃんを出産することが出来て良かったという気持ちと、私のおぼろ豆腐メンタルが初めての手術にちゃんと耐えられてホッとした気持ちで、その後はすぐに眠ってしまいました。
その日は点滴と血圧を下げる点滴と尿道カテーテルと、いろんなところを管でつながれていました。
夜ご飯をもちろん食べることもなく、ずっと眠っていたような気がします😴
この後の入院生活についてはまた書こうと思いますが、なにはともあれ、無事に赤ちゃんと出産することが出来て良かったです。
妊娠出産を経験して学んだこと
私が不妊治療での体外受精による妊娠を経て緊急出産を終えて学んだことは、
「普通の」妊娠や「普通の」出産なんてないんだということ。
幼い頃は、大人になれば好きな男の子と結婚して幸せに生活していつの間にか赤ちゃんが出来て、痛い陣痛に耐えて産まれた赤ちゃんを前に立ち会ってくれた旦那さんと一緒に泣いて喜んだりするのかな、なんてそんな想像をしていました。
映画やドラマでもそんな感じだったはず。
でも、治療期間も入れて約2年ほどの間に私の中で起きたことは、
想定していたこととは全く違っていました。
妊娠出産という一見幸せな感情で溢れているストーリーの陰には、
実は色んなサイドストーリーがあって、そのことも忘れてはいけないんです。
赤ちゃんが欲しくても出来ない、その間に異動してきたばかりの年下の後輩が妊娠を報告してきて、大きくなったお腹を幸せそうにさする姿を見て嫉妬して、街でも周りの妊婦さんたちが嫌に目につくようになって、他人の幸せを素直に祝ってあげられなくなった自分はなんて心無い人間なんだと嫌悪感を抱いて。
33週で緊急帝王切開になり、お腹の中で最後まで安全に育ててあげられなかった申し訳なさ、お腹を痛めて産むという憧れを実現させられなかった悔しさ、私だけ先に退院して息子を一人1か月間もNICUに残してしまったことに対する胸の痛み・・・
いろんな感情をたくさん経験しました。
そしてそんなサイドストーリーがあったからこそ、
妊娠出産は、奇跡が連続して続いているということなんだ
ってことにも気づかせてもらいました。
妊娠するのも奇跡、
お腹の中で赤ちゃんが育ってくれるのも奇跡、
無事に生まれて来てくれることも奇跡、
順調であるということはそんな奇跡が立て続けに起きているということ。
そしてあんまり見えていないだけで
その反対のことも周りでたくさん起きているということも知りました。。
だからこそ、どんな形であれ無事に生まれて来てくれた息子には
たくさんたくさん愛を伝えていきたい、そういう風に思います。
ご覧いただき有難うございました。
今回の私の経験が、読んでくださったあなたにとって少しでも参考になれば幸いです。
出産レポは一旦これで終了です😘
次回からは、2人目の妊活について触れていこうと思います♩
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